お花の定期便は切り花の状態で送られてくるものです。そのため、切り花を長持ちさせる、日持ちのコツを知らないと長く楽しむことができないという状況になります。
今回は切り花が弱る原因とその対策についてお伝えします。
切り花が弱る原因について
切り花を長持ちさせたいと思ったら、弱る原因について知っておく必要があります。
エチレンガスによる老化
エチレンガスは植物が成長するために自身から発生させている成分。植物ホルモンのひとつであり、これは切り花となると成長よりも劣化への影響が強くなってきます。
エチレンガスが多く滞留する環境では、茎がしおれたり、花びらが落ちてしまうなどの日持ちが短くなってしまうのです。
水のコントロール不良
植物はお水のコントロールができないと枯れてしまいます。切り花の場合には特にこれが難しくなります。
切り花のお水は、吸収する量と飛散によって蒸発する量のバランスが大切。
吸水がうまくできていても、それ以上に水分を失うのであれば結果としてお花はどんどん萎れていきます。
お水の飛散は葉の裏の気孔で行われるため、葉の量の調節が重要となってきます。
糖質不足
植物の栄養となる糖質、この吸収・生成量のバランスが取れないと切り花は劣化してしまいます。
植物は光合成をすることで糖質を生成できます。
切り花は光が不十分な場合には、この糖質を合成することができません。エネルギーがお花の中に足りなくなるので、結果としてお花が弱ってしまうのです。
お水の鮮度
お水を毎日変えるようにと切り花の取り扱いでは言われます。
これはお水の中で増殖してしまうバクテリアや細菌を増やさないためなのです。
バクテリアが多く存在するとお花の茎のお水の通り道が詰まってしまうとされています。
お水を交換することで、清潔さを維持することができるのです。
お花の種類によって寿命が違うことも知っておこう
お花はその種類によってかなり切り花の寿命には差があります。
上では劣化の要因を示しましたが、寿命が短く切り花には向かないものもあると知っておきましょう。
たとえば、アサガオやハイビスカスなどのアオイ科の花は開花した後で、1日で閉じてしまいます。
これらのお花は、お花屋さんも良く知っているのでお花の定期便には入ってくることはないでしょうが、自分でいける場合には注意しましょう。
逆に長いものとしては、胡蝶蘭があげられます。胡蝶蘭やミディファレノなどの蘭の場合には、1ヶ月以上枯れずにいてくれることもあります。
エチレンガスに強いお花
エチレンガスの影響の受けやすさも花によって異なります。
- スイセン
- キク(マム)
- チューリップ
- ユリ
- グラジオラス
- アルストロメリア
このあたりは、エチレン濃度が高めでも見た目への影響が少ないとされている品種です。